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青天の霹靂! わたしが社長!? PAGE4

last update Dernière mise à jour: 2025-10-01 13:24:53

 突然次期社長に指名され、わたしはわけが分からずに口をパクパクさせていた。

『――では、先ほど次期社長に指名されました、弊社・経営戦略室所属の城ケ崎佑香より、みなさまにご挨拶させて頂きます』

 そんなわたしの戸惑いなんてお構いなしに、総会は進行されていく。どうやら、司会を担当している広報課の男性もこの事実を父から前もって知らされていたらしい。知らなかったのはわたしだけということか。

(えっ!? ちょっと待って! いきなり挨拶しろって言われても、一体何を話せっていうのよ)

『それでは城ケ崎佑香さん、どうぞ』

「佑香、よろしく」

「さ、お嬢さん。どうぞ」

(えー……、どうしよう?)

 司会者、父、野島さんから矢継ぎ早にスピーチを求められ、わたしは困り果ててしまった。事前に知らされていたのならともかく、この場で突然「社長になってもらう」と言われたわたしには原稿なんて用意されているわけもなく、ここは出たとこ勝負で何か話すしかない。

(ええい! もうこうなったらやるしかない!)

 わたしはツカツカと演台のマイクの前に立ち、大きく息を吸った。

『えー、株主のみなさま、どうも初めまして。先ほど父から新社長に指名されました、城ケ崎佑香と申します。わたし自身、今は何が何だか分からなくて混乱している状態ですが、わたしはこれでも現社長・城ケ崎聡介そうすけの娘です。幼い頃から、いつかはこの会社の社長になるつもりではおりましたので、大学でも経営学を専攻し、経営に関する本も数多く読んで学んでおります。まだ二十五歳のじゃくはいもので、至らぬところも多々あるとは思いますが、できるだけ父や株主のみなさまのご期待に応え、社長の職務を務めて参りたいと思っております。みなさま、どうぞよろしくお願い致します』

(……何とか終わった。これでよかったのかな……?)

 スピーチを終えたわたしは、おずおずと顔を上げる。自分ではまずまずの出来だったと思うけれど、気になるのはこの場にいるみなさんの反応だ。さて、どうだろうか?

 ――と、まず一人の拍手の音が聞こえたかと思うと、その拍手はホール全体に響くほどの大きな波になって響いた。なんと、会場内の全員が拍手を送ってくれている……!

 最初の拍手は多分父だろうけれど、野島さんだったらいいのにな……なんてこっそり思った。

 そして、わたしの新社長就任は、満場一致の賛成を得て正式に決まった。

(これでわたしが、正式に次の社長……。でも……あれ? じゃあお父さんはどうするの?)

 わたしの社長就任が正式に決まったということは、父が今月末で社長を引退することも決まったということだ。父はその後、どうするつもりなんだろう?

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